回数を足す前に、読みにくい所の手助けを
同じページを何度も読むと、親も「あと一回」と言いたくなるもの。まずは止まる所に合う手掛かりを試し、短い範囲で読み直す案があります。全文がスラスラになるまで、練習を増やし続けなくても大丈夫です。
この話をもう少し読む今日のひと工夫
じゃあ どうする?

1読めない言葉だけ、一緒に確かめる
同じ言葉で止まるなら、その言葉を一度一緒に読みます。意味が分からなければ絵も手掛かりに。最初の行へ戻さず、続けられる所から再開します。

2一字ずつなら、言葉のまとまりを見せる
「こ・と・り」と切れるなら、短い一文だけ別の紙に書き、「ことりが/ないた」のように区切ります。親の後に同じまとまりを読む方法も試せます。

3行を飛ばすなら、今の場所に目印を
行を飛ばしたり同じ行へ戻ったりする時は、本人の指や紙で読む位置を示してみます。「こっちが見やすい?」と確かめ、邪魔なら外します。
もう少し知りたいときにさらに詳しく ↓
工夫の理由と気をつけたいこと
言葉の読みや意味が分からない時は、回数を増やす前に手掛かりが要ります。自分で言い直して続けている時は、そのまま待ってみます。
一文字の音と、言葉としてのまとまりは別の手掛かりです。区切りは本人が読みやすい時だけ使い、全ページに印を付けて練習を増やしません。
読む言葉を知っていても、今いる場所を見失うことがあります。速く読むよう促す前に、位置を追う助けが合うかを見られます。
「もう一回」の前に、止まった所を見る
音読カードに印を付ける前に、もう少しスラスラ読めるまで練習した方がいいのか。聞いている親も迷います。読み直すなら、まず本人が引っかかった短い所を扱い、毎回最初のページへ戻す必要があるかを考えます。
同じ言葉で迷うのか、一字ずつの音がつながらないのか、行が変わると場所を見失うのか。次の三つを全部させるのではなく、今の読み方に合いそうな手掛かりを一つ試します。
読みを知ることと、思い出す時間を分ける
本人が考えている途中に、すべての答えを先に言わなくても大丈夫です。自分で言い直して先へ進めるなら待ち、同じ所で止まり続けるなら「ここ、一緒に読もうか」と声をかけます。
たとえば「こずえ」で止まった時、音を伝えるだけでは言葉の意味が残らないことも。絵の木の上の方を一緒に見てから、その言葉を含む短い文へ戻れます。意味の確認を次々と質問する時間にせず、今読むために必要な所だけにします。
短い一文で、つながりが見えるか試す
区切りは、教科書全体へ親が書き込むところから始めなくて構いません。別の紙に短い一文を書き、本人と読みながら区切ってみます。「ことりが/ないた」なら、まず「ことりが」を一緒に読み、次へ進む方法があります。
一度読めた所を本人がもう一度読んでみたいなら、その短い範囲で試せます。区切りを増やしても読みづらい、疲れてつらくなる時は、回数を足すよりいったん終え、教材や取り組む量を見直します。
指を外す練習まで、同時に始めない
指で文字の位置を追えるなら、指を使うこと自体を急いでやめさせなくても構いません。指が文字を隠すなら少し下を指す、紙で下の行を隠すなど、本人が見やすい置き方を試します。親が先へ先へと動かさず、本人の速さに合わせます。
目印があっても同じ言葉で止まるなら、位置だけの問題と決めません。文字を大きくすれば必ず読みやすくなるわけでもないため、本人が楽に読める表示を学校と一緒に考えます。
家での様子は「何回読んだか」以外も伝えられる
学校から回数や範囲の指定がある場合、家庭でさらに追加する前に、実際の取り組みを確認します。毎回強く嫌がるほど負担が大きい、同じ困りが続く時は、「行が変わると戻る」「指を添えると続けられた」などを連絡帳など学校が案内する方法で伝え、読み方と量を相談できます。
音読の様子だけで、家庭で原因や診断を決めることはできません。国立特別支援教育総合研究所の支援資料も、読むことに加えて聞く・話す力などを見て、区切りやふりがな、文字サイズ等を個別に考えています。通級の指導を学級に生かす手引き(PDF・41頁)には、区切り線や指でたどる例があります。ここで挙げた家庭での短い試し方は、それらを参考にした案です。
宿題全体で手が止まり、どこから助けるかを整理したい時は、小学1年生の宿題で手が止まったときの手助けも参考にできます。
気になる疑問
音読カードの回数より、多く読ませた方がいい?
つかえるという理由だけで追加する前に、どこが読みづらいかを見ます。指定された範囲でも負担が大きい時は、止まる箇所や役立った手掛かりを学校に伝え、量と読み方を相談できます。
間違えたら、その場ですぐ言い直させる?
自分で言い直して続けられる時は待ちます。同じ言葉で止まり続ける時は、その言葉を一緒に確かめ、続けられる所から再開します。毎回、最初から読み直す形にしなくても構いません。
指で追わないと読めない。指は外した方がいい?
位置を追う助けになっているなら、急いで外す練習まで始めなくても構いません。指が文字を隠す時は少し下を指すなど、本人が見やすい位置を試します。

